2025/11/18研修report NEW

令和7年度福岡県新型インフルエンザ等感染症等業務に係る研修(IHEAT研修)を実施しました!

 福岡県看護協会では福岡県の委託事業として新型インフルエンザ等感染症等業務に係る研修(IHEAT研修※)を行い、保健師や潜在看護師など36名の方が参加されました。感染症に関する最新の科学的知見に基づいた講義や実技・演習を受講されました。
※IHEAT研修 :  感染症のまん延時等の健康危機発生時に、保健所等で積極的疫学調査を中心とした業務を支援していただける人材バンク IHEAT(Infectious disease Health Emergency Assistance Team)の登録者等を対象に、感染症に関する最新の科学的知見に基づいた知識や技術を習得するための研修
 

研修の様子

  • 「感染症の基礎知識・健康危機管理」
    佐賀大学医学部附属病院 的野 多加志氏

  • 「感染防護と防護服着脱について」
    飯塚病院 山下 智雅氏
     

 講義「感染症の基礎知識・健康危機管理」では、新興感染症とCOVID-19政策や医療提供体制と介護・福祉施設の課題、感染症対策とワクチン、自然災害の感染対策について最新の科学的知見に基づき学びました。
  • 「応援者としての心構え」
    福岡県北筑後保健福祉環境事務所 松尾 寿子氏

  • 「積極的疫学調査について」
    福岡県京築保健福祉環境事務所 井上 京子氏  


 「応援者としての心構え」では、IHEAT要員が、新興感染症等の発生時には、登録先保健所設置自治体から支援の要請があった場合、可能な限り支援業務を行っていただきたいこと、自治体の非常勤職員等として従事する場合の感染症業務の内容や個人情報の取り扱い、接遇などの説明がありました。
  • PPE着脱

  • 演習「積極的疫学調査の実際」

 演習では、「感染防護と防護服着脱の実技」の基本や、感染対策のために保健所でIHEAT要員の方に行っていただく「積極的疫学的調査について」の概要の説明と新型インフルエンザ等感染症の事例を用いたデモンストレーションや事例を使ったロールプレイを行いました。
 

参加者の感想

・感染予防は従事者だけでなく、日頃からみんなが意識して身につけておく必要があると思いました。
・充実した内容ばかりで勉強になりました。ありがとうございました。
・感染症の基礎から学ぶことができ、とても有意義な研修でした。積極的疫学調査のロールプレイでは、 関係性の出来あがっていない対象の方から短時間で必要な情報、しかもかなり踏み込んだ内容を聞き出さなければならないことの難しさや負担を感じました。聞き出す側も聞き出される側も負担が大きいことかと思いますが、"何のために必要なことなのか"を忘れずにいることが大切だなと感じました。実践への不安はありますが、有事の際にはぜひお力になれればと思います。
・座学があっという間に過ぎ、楽しく学べた。調査の実態では、そもそも電話での会話が苦手な上、未知の分野で頭は大混乱で来たことを後悔しましたが、デモンストレーションや一緒に組んでくれた方のおかげでイメージは掴みやすかったです。
 

研修を終えて

 参加いただいた看護職員の皆さんが受講後一人でも多くIHEAT要員として登録いただき、毎年受講いただくこと、それにより新興感染症・再興感染症等が発生した場合に、お住いの地域の保健所でご協力いただける看護職が増えることを願っております。
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