2024/11/0610地区支部

【10地区支部】令和6年度第1回地区支部研修会を開催しました。

  • 日 時:令和6年9月19日(木)18:30~19:45
  • 参加者:208施設 232名
  • 講 師:下関市立大学新学部設置準備室 佐藤亜紀先生
        (8月末に文科省認可を受け、2025年度に看護学部を新設予定)
  • テーマ:発達障害傾向にある看護学生と看護師の理解と支援
佐藤先生は、看護教育におけるICTの活用に関する研究および発達障害傾向にある看護学生への支援に関する研究を、今日まで継続して取り組んでおられます。

多くの看護学生との関わりを通じて得た経験を踏まえ、発達障害についてご講演いただきました。発達障害とは、脳機能の発達に関係する先天的な障害であり、生まれつき脳の働きに偏りがあり、特性として現れるものであると説明されました。この特性は、治すことも、矯正することもできるものではなく、また育て方や環境が原因でもないとされ、発達障害は「精神障害」に分類されると語られました。

主な神経発達障害としては、注意欠如多動症、限局性学習症、自閉スペクトラム症、発達性協調運動症、知的能力障害などが挙げられ、さまざまな活動への参加が困難となっている人々がいることを再認識しました。

また、障害に関する法律についても触れられ、障害者差別解消法の改正により、2024年4月1日から私立学校を含むすべての大学等で障害を有する学生に対する合理的配慮の提供が義務化され、民間事業者にも法的義務が課されることが語られました。

〇アンケート結果
「理解できた」、「まあまあ理解できた」が189名(91%)
「満足できた」、「まあまあ満足できた」が194名(93%)でした。
〇受講者の声
・自分は援助を受けている側だと思い、今回の研修で働きやすくなると感じました。
・相手や自分自身のためにも、相手と対話し、必要な配慮をしていきたいと思いました。
・教育現場や病院で実施する必要があることですが、非常に難しい問題であると再認識しました。
・臨床で発達障害傾向のあるスタッフを見かけ、対応に悩んだことがあります。
・看護師には発達障害のグレーゾーンにいる人や、そう見える人が多いと思います。複雑で感情的な職業なので、すべての同僚に対する配慮を考えたいと思います。
・社会問題ともなっている発達障害について、親戚がADHDで職場を転々としているので、どの職場でも配慮が行き届くようになってほしいと感じました。
など、多くのご意見を頂きました。
10地区支部 地区副支部長 上口 早苗
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