2017/09/08医療安全推進委員会活動
リスクマネジャースキルアップ研修「Team STEPPS」
福岡県看護協会では自施設の医療安全活動を推進するためのスキル向上を目的とし、毎年リスクマネジャースキルアップ研修を開催しております。
今年は国内での注目度が高まり、今後医療現場への活用が期待される「Team STEPPS」研修を開催することとなりました。
昨今、耳馴染みのよい「Team STEPPS」という名称だけが周知される一方で、考え方や概念が正確に理解されていない、実践場面の具体的なイメージができない、導入に悩んでいるという現場の声を多く聞きます。そんな現場の熱いリクエストのもと実現した本研修。
受講生にとって学びの多い、充実した一日となりました。
8/12にリスクマネジャースキルアップ研修「Team STEPPS」を開催!
近年、チーム医療の重要性が特に強調され、その推進のために取組みが行われています。
しかし多くの場合、多職種の医療人が集まって「グループ」「集団」を作ることのみが強調されているように感じます。
個々のテクニカルスキルが十分に活かされ、真の「チーム」として最大限のパフォーマンスを発揮するためには、チーム全体がちょっとした心がけ、ちょっとした作法を共有する必要があります。
「Team STEPPS」は、そのノンテクニカルスキルを身につけるプログラムであり、安全文化を醸成するチームトレーニングの一つです。
テーマ | 「チーム医療とTeam STEPPS」 | |
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講師 | 辰巳 陽一 氏 〔近畿大学医学部付属病院 血液・膠原病内科教授 安全管理部教授 医療安全対策室室長〕 西川 三恵子 氏 〔同施設 医療安全対策室 看護主任〕 |
受講生の背景
研修内容
【1】テクニカルスキルとノンテクニカルスキル そしてTeam STEPPS
【2】Team STEPPS 技術と考え方
1)チームワークとは
2)チーム体制(患者ケアのための複数のチーム体制 Multi Team System)
3)リーダーシップ
4)状況モニター(監視)
5)相互支援
6)コミュニケーション
【3】医療現場における Team STEPPS の展開方法を考える
1)チームの鎖
研修後アンケート結果(回答率94.4%)
内容の理解
- 盛りだくさんで、事例について考えることができた。
- 楽しい研修でした。今まで受けたものとは違う研修でためになりました。
- グループワークが楽しかった。
- 難しい内容も多くありましたが、考え方の変化につながったと思います。
- 講師の先生が個性的で楽しい研修でした。演習があったので理解しやすかった。
内容の活用
- 同じようなエラーが発生しているので、SBARの活用、リーダーシップ、フォロアーの役割の再認識により具体的な行動をおこせると思った。
- 自部署の問題点と照らし合わせ、参加したことで、スタッフに情報提供できると思う。
- コミュニケーションエラーについて全体研修及び医療安全委員への教育に活かしたい。
- 現状、導入する事は難しいですが、チームワークを図り、病棟における医療事故を未然に防ぐことに役立てたいと思います。
- 批判的な人は実は考えているから批判的、という考え方に勇気をもらいました。理解を得られるように機会を作っていきたいと思います。
- 病棟内の業務改善、スタッフ改善。
- ブリーフィング、デブリーフィング、ハドルを取り入れたい。
- 仲間を増やすことから始めたい。
次回のリスクマネジャースキルアップ研修は、平成30年2月16日の「医療訴訟と看護記録」です。(応募期間:10/13~11/16)
医療安全の知識・能力を高め、また医療安全管理者が自由に交流し、連携作りの機会ともなります。
皆さまのご参加をお待ちしています。
(医療安全推進委員会)